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逆流性食道炎

ある製薬会社は医療用医薬品の消費者向け直接広告(DTC)で
「逆流性食道炎」という病気の啓発をしています。
自覚症状としては「胸やけ」が主なもので、この症状があれば
受診して医師の治療を受けるように勧める内容です。
製薬会社としてはこの広告で
プロトンポンプインヒビター(PPI)という
薬効成分の商品市場を拡大することを狙っています。

胸やけは、よくある症状で市販の胃薬で治療が可能です。
受診すれば保険で薬を服用することができますから、
患者さんご自身の負担はさほど感じないかもしれませんがPPIはたいへん高価な薬で、医療保険財政には大きな負担です。胸やけの治療にPPIが本当に必要なのかと私たちは考えます。


胸やけ症状は過剰な胃酸を中和する薬(例えば太田胃散)を服用すればで簡単にすっきりします。しかし、主成分の炭酸水素ナトリウムが酸と反応するときに発生する炭酸ガスの刺激で、さらに胃酸が分泌されてしまい悪循環におちいることがあります。

この欠点がない医療用医薬品がすでに薬局で買えるようになっています。
テプレノンを主成分とする「セルベール整胃薬」(第2類医薬品)
スクラルファートを主成分とする「スクラート胃腸薬」(第2類医薬品)
ピレンゼピンを主成分とする「ガストール細粒」(第2類医薬品)
ファモチジンを主成分とする「ガスター10」(第1類医薬品)などです。

医療用として一定期間使われて安全が確認できた薬は順次、自由に薬局で買えるようになります。これをスイッチOTC医薬品と言います。これらは良く効く薬であるだけに、胃癌などの重い病気の痛みまでなくしてしまうのは逆に恐いことで、早期に発見できれば治せた癌を手遅れにしてしまうこともあります。薬剤師は症状を確認しながら、必要なら信頼できる医師を紹介します。
胸やけのある方はまず薬局で薬剤師に相談しましょう。