最新情報
 

プロトンポンプ阻害薬(PPI)

この頃は逆流性食道炎の治療に使われているプロトンポンプ阻害薬(PPI)

英国の医学雑誌BMJに興味深い記事がありました
「PPIを飲み続けると、腰部骨折のリスクが増える」というレポートです(http://www.bmj.com/content/344/bmj.e372)。

PPIはCaの吸収を抑制して、骨折を増やすのではという論文が最近出ています。FDAも注意勧告を出します。
Nurses’ Health Study(アメリカでの看護師を対象とした大規模疫学研究)のデータを用いて、PPIと腰部の骨折の関係を調べた論文が出ていました(http://www.bmj.com/content/344/bmj.e372#ref-5)

■方法■
Nurses’ Health Studyの中で閉経後の方、79 ,899人を2000年〜2008年までの期間でのPPIの服用と骨折の関係を調べました。

■結果■
565,786人追跡調査でき、893人が腰部骨折を起こしました。

腰部骨折の発生率はPPIを飲んでいる人では2.02人/1000人だったのに対して、服用してない方では1.51人/1000人と、服用者が多い傾向が認められました。年令で補正したハザード比は1.35と、服用者の方が3割ほどリスクが上がっています。

面白いことに(というと不謹慎ですが)、タバコの喫煙者に限るとハザード比が1.51まで上がりました。一方、非喫煙者にすると、PPIを服用してても、リスクは上がりませんでした(ハザード比は1.06)。

ちなみに、いくつかのレポートをメタ解析しても、同じようにハザード比は1.3でした。

■まとめ■
PPI服用で腰部骨折のリスクが上がることが明らかとなりました。
このリスクの上がりには「喫煙」が深く関与しています。
閉経後、それもPPIを服用している女性には薬局でも禁煙をお勧めします