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糖尿病食事療法に新たな潮流

“エネルギー原理主義”や“糖質原理主義”と一線を画する

 百家争鳴の様相を呈する糖尿病食事療法の世界に,新たな潮流―。インスリン未導入者を含む2型糖尿病患者に対するカーボカウントの普及を目的に,約2年前に発足したカーボカウント研究会(代表役員:東京衛生病院教会通りクリニック糖尿病内科・杉本正毅氏)が活動を本格化させている。3月2日には公式サイトを開設。今夏にはこれまでの活動成果を集大成した書籍を発行する予定だという。同研究会では“エネルギー原理主義”や“糖質原理主義”と一線を画する糖尿病食事療法を追求している。
SMBGとカーボカウントの普及を目指す

 カーボカウント研究会は,2011年4月に杉本氏が3人の栄養士と立ち上げたもので,現在も少数気鋭のメンバーによる実践的な研究グループ。発足に当たり,研究会の活動目標などを明文化した。

 それによると,同研究会の大きな目的は,(1)インスリン未導入2型糖尿病患者に対する自己血糖測定(SMBG)の普及,(2)2型糖尿病患者に対するカーボカウントの普及―など。患者の血糖応答を共有することで,医師・看護師・栄養士・薬剤師の連携を図るシステムを構築することも、目標の1つとして掲げている。なお,一般にカーボカウントとは食品中の糖質量を計算し,食事当たりの糖質摂取量を適正に管理する食事療法のことだが,同研究会の会則では,「カーボカウント=SMBGに基づく血糖応答を重視した栄養指導」と定義している。

 これについて,同氏は「SMBGとカーボカウントの併用が理想だが,SMBGを前提としないカーボカウントでも大きな意義がある」と述べている。適正な糖質摂取量を総摂取エネルギーの50〜60%と定義し,1日の糖質摂取量,1食の糖質摂取量を規定する基礎カーボカウント指導を全ての糖尿病患者に取り入れることで,従来の食品交換表に基づく食事指導に欠落していた「血糖管理」という視点を強化。さらに患者の病態に合わせて,糖質/脂質比率を調整することで食事療法の個別化を進めることが狙いだ。

 また,これらの目標を達成するために,(1)カーボカウント指導法の標準化,(2)カーボカウント指導用ツールの開発,(3)食品交換表とカーボカウントの協働的活用法についての提言―などに取り組むという。
食品交換表とカーボカウントの連携を進める

 同研究会では,食品交換表一辺倒の画一的な食事指導を“エネルギー原理主義”,近年脚光を浴びる極端な糖質制限食を“糖質原理主義”とし,カーボカウントはこれらとは一線を画する柔軟な糖尿病食事療法であると位置付け,患者の病態や嗜好によって選択できる継続可能な食事療法を追求している。また,エネルギー制限食とカーボカウントは二者択一を迫るものではなく併存すべきもので,食品交換表とカーボカウントの連携を進めることが大きな課題だとしている。

 3月2日には,このような趣旨からの情報をブログ形式で発信する同研究会の公式サイトを開設。また,2011年4月〜12年4月に毎月1回ペースで開催してきた定例研究会の成果の集大成として,今夏には『2型糖尿病のためのカーボカウント実践ガイド:食品交換表とカーボカウントの連携を促進する』(医薬ジャーナル社)を発行する予定だ。

杉本正毅氏へのインタビュー記事を近日掲載。同氏が主張する「“エネルギー原理主義”や“糖質原理主義”と一線を画する糖尿病食事療法」について具体的に紹介します。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1303/1303016.html

(これは面白そう。勉強してみます。)