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錠剤、小児内用薬として望ましい

新報告、WHO見解を支持

9月11日放送の英国放送協会(BBC)のラジオ番組「Health Check」で、小児経口薬として望ましく、かつ実際に患児から好まれるのは、味が悪く冷蔵保存の必要がある懸濁剤(内用)よりも、錠剤あるいはシロップ剤という、オランダ薬事審議会(MEB: Medicines Evaluation Board) ダイアナ・A・ファン・リート・ナーレ(Diana A van Riet-Nales)氏らによる研究報告が紹介された。報告は、7月31日付の英医師会雑誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ: British Medical Journal)」電子版に掲載されたものである。

錠剤、小児内用薬として望ましい

このオランダの研究の目的は、4剤形の経口薬について、1〜4歳の乳幼児における受容性と嗜好性を検討することとし、服薬遵守の前提条件である受容性を評価することによって、治療効果改善の可能性を図ることとしている。

研究実施の背景として、従来、小児内用薬には散剤や錠剤といった固形剤よりも液剤の方が多い状況である中、液剤は冷蔵保存を必要とするため可動性に欠ける(輸送コストがかかる、携帯が困難)、味が悪い、などの点から、固形剤の利点を見直す見解が出てきていること、製造・販売承認の取得に至った小児用の4mm径錠剤が少ない現状が挙げられる。世界保健機関(WHO: World Health Organization)では近年、乳幼児の経口薬治療として、特に開発途上国などにおいては固形剤を用いることを推奨する報告書を発表している。
錠剤とシロップ剤、小児と親に人気

研究では、1〜4歳児183名に、4mm径錠剤、散剤、懸濁剤、シロップ剤の4剤形で無味のプラセボ剤を、各家庭において親から1日2回与えた。親の報告にもとづいて、各剤形に対する小児の受容度を、視覚的アナログ尺度(VAS: visual analogue scale)を用いたスコアと、摂取量により評価した。また、嗜好性についても親より報告を得た。

分析対象とした148例について評価した結果、VAS スコア中央値(1日目/全期間)は錠剤9.39/9.01、散剤8.84/8.20、懸濁剤8.26/7.90、シロップ剤8.35/8.19となり、錠剤が懸濁剤のスコアよりも有意に高かった。

摂取量の中央値については、4剤形の中で錠剤が最も高かった(p<0.05)。また、嗜好性については、親と小児の両方において、錠剤とシロップ剤が、懸濁剤と散剤を上回った(p<0.05)。

以上の結果から、受容性は錠剤で最も高く、嗜好性は錠剤とシロップ剤で最も高い値を得た。定説として「錠剤は小児にとって嚥下(えんげ)困難」という見解が広く支持されてきたが、1歳児であっても4mm錠剤が受容性および嗜好性の観点から望ましい剤形であることが立証された。(本田 基)

▼外部リンク

BMJ
http://adc.bmj.com/content/98/9/725.full

BBC Health Check (“Tablets for Kids”, 11 September 2013)
http://www.bbc.co.uk/programmes/p01g3nzz

http://www.qlifepro.com/news/20130930/pill-is-unsuitable-for-children-is-not-bmj-journals.html