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喉の痛み 風邪の諸症状には?

英国サウサンプトン大学の研究チームは、非ステロイド性消炎鎮痛薬のイブプロフェン単独あるいは、イブプロフェンとパラセタモール(アセトアミノフェン、最も一般的な解熱鎮痛薬)の併用は、呼吸器系の感染症に対してまったく有効ではないようだと、『英国医学雑誌』に発表した。

別の一般的な治療法である蒸気吸入器も明確な効果はみられず、使用者の2%には、軽度の火傷さえみられたという。

「パラセタモール、イブプロフェンの単独あるいは併用は、呼吸器感染症の一般的治療法として普及しているが、医師は患者に蒸気吸入器の使用を勧めるべきではないと思われる。イブプロフェンも同様に勧めるべきではないだろう。ただし、胸部感染症患者と小児にはイブプロフェンは多少の効果が認められるようだ」と研究を実施したリトル教授は、コメントしている。

しかも、研究では、イブプロフェンを服用した患者はひと月以内により悪性の風邪が再発する可能性が高まることも明らかになったという。その割合は50-70%にも及ぶということで、この驚くべき結果に対して教授は、イブプロフェンは事実上病気の進行を促進しているのではないかと懸念しているようだ。「イブプロフェンには抗炎症効果があるが、それが感染症における重要な免疫反応を妨害することになってしまうのではないか? わたしは個人的には風邪と喉の痛みにはイブプロフェンはお勧めしない。」

今回の研究は899名の患者を対象にしたランダム化対照試験であり、信頼性は高いといえるだろう。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)     
リンクBMJ