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ノバルティスファーマ社の刑事告発についてのコメント

厚生労働省によるノバルティスファーマ社の刑事告発についてのコメント(薬害オンブズパーソン会議)

当会議は、2013年11月1日、ディオバン事件に関し、ノバルティスファーマ株式会社を薬事法違反及び不正競争防止法違反をもって刑事告発しておりますが、2014年1月9日、厚生労働省は、同社及び社員を薬事法違反(誇大広告)容疑により東京地方検察庁に刑事告発しました。

監督官庁である厚労省が告発に踏み切った意義は大きく、捜査の進展はもとより、虚偽誇大広告の再発防止にとっても意味があります。

ただし、厚労省は、薬事法に基づき、広告に関する規制権限をもっているのですから、もっと早い時期に、立ち入り調査を行ったうえで告発に踏み切るべきであったと考えます。

なお、今回の事件の本質を踏まえると、本件のような不正行為に対処する制度が整備されておらず、事実関係の解明を捜査機関に委ねざるを得ないこと、また薬事法の広告規制違反としてしか刑事責任を問うことができないことは、法の不備といえます。

日本では治験以外の臨床試験については、法的規制を受けずガイドラインのみで管理していますが、これらの臨床試験についても、法的管理下においたうえで、罰則規定を設け、本件のような臨床試験にかかわる不正行為については正面から刑事責任等を問えるようにするべきです。

いずれにしても、検察が、この事件の重大性にふさわしい捜査体制を組み、厳正な捜査を遂げて、真実が解明されることに期待します。

2014年1月10日
薬害オンブズパースン会議

(米国の同様な民間機関「パブリックシティズン」の最近の声明(ジョンソン&ジョンソン社に対する民亊罰と刑事罰について)、および米国司法省の声明(ノバルティス社の民亊罰と刑事罰について)を例にして、「製薬企業の不正な商行為にはさらに厳しい制裁が必要である(米国・パブリックシティズン) 」と題する簡潔な紹介をしています。製薬会社の企業逸脱について日本の悠長さ加減がよく分かります。)