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ステント留置後の抗血小板薬服用の遅れで死亡率が上昇

冠動脈ステント留置術を受けた患者の多くが、処方された薬剤を推奨期間内に薬局で受け取っておらず、それにより1カ月以内の死亡リスクが大幅に上昇することが、カナダの患者を対象とした新たな研究で示され、「Journal of the American Heart Association」5月28日号に掲載された。

今回の研究では、カナダ、ブリティッシュコロンビア州で2004年〜2006年にステント留置術を受けた1万5,600人強の患者の記録を分析。その結果、ステント留置術を受けた患者の30%が、退院から3日以内に指示された抗血小板薬のクロピドグレルの服用を開始していないことが判明した。これにより、30日以内の心筋梗塞リスクが3倍となり、死亡リスクは5倍となる可能性があるという。研究著者である英エジンバラ王立病院(スコットランド)のNicholas Cruden氏は、「この知見は、患者が退院後、社会生活に移行する際にしばしば経験する服薬の困難さと、冠動脈ステント留置直後の抗血小板療法に対する服薬遵守(コンプライアンス)の重要性を浮き彫りにするものである」と述べている。

米国疾病管理予防センター(CDC)によると、米国では年間約45万4,000人が、心筋梗塞リスクを低減させるため冠動脈ステントの留置術を受けている。ステントは小さな網の管で、プラークによって狭窄した動脈を広げるもの。ベアメタルステントを留置した患者では1カ月間、動脈の再狭窄を予防する薬剤でコーティングされた薬剤溶出ステントを留置した患者では6〜12カ月間、クロピドグレルとアスピリンを併用する投薬レジメンを続けることが推奨されている。

今回の研究では、処方された薬剤をすぐ受け取りにいっていない患者は、2年以内に心臓発作を起こすか、何らかの原因で死亡するリスクが2倍であることもわかった。米メソジスト病院(ヒューストン)のAlpesh Shah氏(今回の研究には参加していない)は、「ステント留置術を受ける患者は通常、病院で1泊し、翌朝には自宅に戻る。その後は2〜3週間診察を受けないこともある。その間に、処方された薬剤の価値についての認識が失われてしまう」と説明し、医師の指示に従うことの重要性を患者に教育すべきと指摘している。

Cruden氏は、ステント留置を受けた患者全員に、術後1カ月分の薬剤を持たせて退院させるべきだと提案。英国では通常そうしていると述べている。(HealthDay News 5月28日)

http://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/angioplasty-news-26/many-risk-lives-by-not-taking-blood-thinners-after-stent-placement-study-says-688259.html
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http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5093:201469&catid=49&Itemid=98