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糖尿病学会 激戦のSGLT2阻害薬、適正使用を注意喚起

糖尿病学会 激戦のSGLT2阻害薬、適正使用を注意喚起

 日本糖尿病学会は26日までに、新作用機序の糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬の適正使用に関して注意喚起した。当初予想されていた尿路・性器感染症に加えて、重症低血糖、ケトアシドーシス、脳梗塞、全身性皮疹といった重篤な副作用が発生している状況を踏まえ、「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」を発足させた。副作用情報を広く共有し、拡大の未然防止のために、同委員会が具体的事例とその対策を示している。発売1ヵ月の副作用報告であるため、因果関係が明らかでないものも含まれている。

 SGLT2阻害薬は4月28日に、アステラス製薬/MSDの「スーグラ」が登場、その後5月23日にはアストラゼネカ/小野薬品の「フォシーガ」、大正製薬/ノバルティスファーマの「ルセフィ」、興和の「デベルザ」、サノフィの「アプルウェイ」が一斉に市場参入した。現在、各社はディテールに傾注している。

 日本糖尿病学会のSGLT2阻害薬適正使用委員会は、重篤な副作用の懸念のうち、いくつかが現実化したことを受けて急遽発足。発売1ヵ月間では、4例の重篤低血糖が報告された。このため、対策としては、SU薬などのインスリン分泌促進薬やインスリンと併用する場合は、低血糖に十分留意し、用量を減じるよう呼びかけ、患者教育の徹底も求めた。

 また、高齢者には慎重投与し、発売から3ヵ月間に65歳以上の患者に投与する場合は、全例登録を呼び掛けた。3例の脳梗塞があり、2例は重篤で、年齢は50代から80代だった。高齢者や体液量減少を起こしやすい患者に対しては、投与中は注意を継続することとした。脱水が脳梗塞発現に至り得ることを踏まえ、投与中は適正に水分補給する。

 全身性皮疹は7例中6例が重篤だった。SGLT2阻害薬投与後1日目から12日目の間に発症している。投与後に皮疹・紅斑が認められた場合は、速やかに投与中止をするよう訴えた。同副作用が最初に発売されたSGLT2阻害薬に特異的なものか、このクラスの薬剤に共通の副作用であるかは現時点で不明だが、「今後注意深い観察が必要」とした。

 SGLT2阻害薬適正使用委員会は、今後も継続的に安全性情報を収集・分析し、必要であれば注意喚起していく方針。