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抗インフル薬イナビルの海外第U相試験で臨床症状の有意な改善示せず

抗インフル薬イナビルの海外第U相試験で臨床症状の有意な改善示せず

米Biota社が発表

 米biota社は8月1日,抗インフルエンザウイルス薬ラニナミビル(商品名イナビル)の臨床第U相試験IGLOOの結果に関する速報を発表。海外12カ国,639例の患者をエントリーして行われた同試験で,主要評価項目のインフルエンザ症状の改善までの有意な短縮が認められなかったと述べた。同薬は日本国内で2010年10月から販売されている。
臨床症状の有意な短縮示せず,ただしウイルス量などは有意に減少

 同社のリリースによると,IGLOO試験では,2013年6月〜14年4月にかけて北・南半球の12カ国,639例の患者を登録して行われた二重盲検のランダム化プラセボ対照並行群間デザインでラニナミビル40mg,80mgの安全性と薬効の評価が行われた。

 プラセボ群に比べ,ラニナミビル40mgまたは80mg群のいずれも,プラセボ群に比べ,Flu-iiqを用いた予後調査票によるインフルエンザ症状が改善するまでの期間(中央値)の有意な短縮が見られなかった(各群P=0.248,P=0.776)。

 同薬40mg群,80mg群のインフルエンザ症状改善までの期間中央値は,それぞれ102.3時間,103.2時間,プラセボ群では104.1時間であった。

 一方,定量的RT-PCR法による試験開始から3日時点のウイルス排出量,また同日時点のウイルス陰性化率についてはプラセボ群に比べ,同薬40mg,80mg群で有意な改善が見られた。また,40mg群ではプラセボ群に比べ細菌二次感染の有意な減少が確認された。

 実薬群ではプラセボ群に比べ,下痢(3.1% vs. 0.9%),頭痛(1.4% vs. 0.5%),胃腸炎(1.4% vs. 0%),尿路感染症(1.4% vs. 0%),副鼻腔炎(1.2% vs. 0.9%)が多く報告されていたが有意な差はなく,重篤な有害事象の報告率は低かった。

 同社社長兼CEOのRussell H. Plumb氏は「異なる用量のラニナミビル群において有意な抗ウイルス効果が臨床的意義のある指標に反映されなかったことは残念」とコメント。今後,数カ月で同試験の詳細な解析を完了する予定だが,現時点ではこれ以上独自に同薬の海外での開発を進める予定はないこと,同薬を日本で販売している第一三共と今後の展開について話し合っていくことを明らかにしている。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408005.html