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SGLT-2阻害剤で死亡4人、因果関係は不明  市販直後調査で

 2型糖尿病治療薬のSGLT-2阻害剤5成分のうち、3成分で死亡した患者が計4人報告さ
れていることが、じほうの取材で分かった。いずれも薬剤と死亡との因果関係は明ら
かになっておらず、市販直後調査で医療機関から報告されたもの。詳細な分析はこれ
からだ。

 うち2例はアストラゼネカ/小野薬品工業の「フォシーガ」(一般名=ダパグリフロ
ジン)。アステラス製薬/MSDの「スーグラ」(イプラグリフロジン)とサノフィ/興
和の「アプルウェイ/デベルザ」(トホグリフロジン)は各1例。

 フォシーガは3月24日の承認日から9月22日までに2人が亡くなった。うち60代男性
は低血糖症で服薬コンプライアンス不良のため血糖値が乱高下していた。投与2カ月
後に低血糖症状を訴え来院したが、血糖値160mg/dLで低血糖の可能性は低いと判断。
4日後に倒れ救急車で搬送された後、搬送先の病院で死亡した。

 もう1人の60代女性は高血圧、高コレステロール血症、骨粗鬆症を罹患。投与50日
後に自宅の布団の中で死亡しているのを家人が発見した。患者は腰椎滑り症でほとん
ど寝たきり状態だったが、生前の診療時の所見は、薬剤で高血圧などが良好にコント
ロールされており、報告医は突然死としか言いようがないとコメントしている。

 スーグラは、1月17日の承認取得から9月16日までに1人が亡くなった。この患者は
投与後に動悸と胸痛、発熱、冷汗が出たため投与を中止、その5日後に自宅で倒れて
いるのが発見された。調査の結果、死因、発見時の状況などの情報は不明だった。

 アプルウェイ/デベルザの死亡例は60代男性。慢性心不全と低酸素症、発作性心房
細動などを合併していた。脱水による糖尿病性高血糖昏睡を経て亡くなったとみられ
る。脱水の原因は同剤以外に下痢、嘔吐、入浴による発汗、利尿剤の併用が考えられ
るという。

 一方、大正富山医薬品/ノバルティス ファーマの「ルセフィ」(ルセオグリフロジ
ン)では死亡例は出ていない。9月3日に発売されたばかりの田辺三菱製薬/第一三共
の「カナグル」(カナグリフロジン)は報告を集計中としている。

●公開の仕方は各社さまざま

 5成分はいずれも承認条件として、発売後6カ月間の市販直後調査が製造販売業者に
求められている。ただし、医療関係者への情報提供の公開の仕方は各社によって異な
る。

 サノフィ/興和と大正富山/ノバルティス、小野薬品は約1カ月ごとに集計結果を自
社のホームページ(HP)で医療関係者向けに公開。アストラゼネカは、HPで医療関係
者であることの登録手続きを踏んだ上で情報提供している。アステラスは承認後1カ
月間の情報をHPで公開したが、間違った解釈をされ医療機関を混乱させる恐れがある
として、その後は毎月、集計結果をMRを通じて医療関係者に情報提供している。14日
には9月16日までのデータを中間報告としてHPに公開した。田辺三菱/第一三共は発売
間もないため、現在情報提供の方法を検討中だ。

 SGLT-2阻害剤で死亡例が出たことについて、厚生労働省医薬食品局安全対策課はじ
ほうの取材に「現在、PMDAで死亡例と薬剤の因果関係を調査中だ」としている。