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治療中止勧告含む多病患者の指針案公表 英 NICE

治療中止勧告含む多病患者の指針案公表 英 NICE

英国立医療技術評価機構(NICE)は3月31日、2つ以上の慢性疾患を合併する多病(multimorbidity)患者の至適治療に関する GL 草案を公表し、意見募集を開始した。医師向けに「便益が限定的と考えられる場合、治療を中止すること」などの勧告が含まれる見通し。
発表された GL 案の対象は、多病患者の診療に携わる一般内科医、老年内科医、各診療科の専門医、患者本人やその家族、関係者。GL 草案では、治療中止についての言及の他、許容しがたい有害事象のリスクが高い処方薬を同定することや、非薬物療法への切り替えについても勧告している。

英国では 3 種以上の疾患を合併する多病患者は 2008 年の 190 万人から 2018 年には 290 万人以上に達し、患者 1 人当たりの医療および生活にかかるコストは年間 7700 ポンド(1 ポンド=約 158 円換算で約 122 万円)に上ると推計されている。
疾患別の診療 GL は、合併症がなく併用薬の尐ない患者のエビデンスに基づき作成されることが多い。同 GL の意義について、NICE 関係者は「多病患者の治療方針の決定には治療の便益と害のバランスを考慮することに加え、患者自身の意向や希望も組み入れる必要がある」と説明している。