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AMD への抗 VEGF 薬 head to head の成績【米国眼科学会】

AMD への抗 VEGF 薬 head to head の成績【米国眼科学会】
ベバシズマブ vs. ラニビズマブ、1200 例 5 年の成績が明らかに
米国眼科学会(AAO)は抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬ベバシズマブ(商品名アバスチン)およびラニビズマブ(同ルセンティス)の加齢黄斑変性(AMD)に対する長期的な有効性と安全性に関する臨床試験成績を紹介した。Ophthalmology 誌 5 月 2 日オンライン版に掲載。
同試験は 2008 年に国立眼病研究所の研究支援で始まった。ラニビズマブは滲出型 AMD 治療薬として、2006 年に米国食品医薬品局の認可を受けた。ベバシズマブは大腸癌治療に認可されており、AMD 治療には適応外使用されている。同学会はラニビズマブに対し、ベバシズマブの費用は安価なことが利点となると説明している。
同試験では滲出型 AMD 患者 1200 例をベバシズマブ群またはラニビズマブ群に割り付け。試験開始から 5 年時点で生存していた 647 例を調べたところ、治療した眼の 50%が視力 0.5 以上を維持していた。月 1 回の治療を受けた患者より必要に応じて治療を受けた患者で転帰が良好だった。同学会は今回の長期試験から滲出型 AMD 治療にはラニビズマブ同様、ベバシズマブも有効との事実が確認されたと述べている。
関係者によると、研究者の一部には 2 年間のラニビズマブ治療はベバシズマブより優れた長期的利益をもたらすとの予想もあったそうだが、5 年の治療で視力に対する 2 薬の効果に差はなかった。
同試験で報告された脳卒中および心筋梗塞の発生率は、ベバシズマブ治療群で 4.5%に対し、ラニビズマブ治療群で 7.6%と高かった。ただし、患者は 2 年間割り付けられた治療を受けた後に薬剤や治療法を変更できたので、安全性の解釈には注意が必要と強調している。
試験終了時に視力が法的盲の閾値とされる 0.1 以下となった眼は全体の約 20%だった。研究グループは「抗 VEGF 薬の登場以降、患者の予後は大きく向上した一方、新たな治療の開発に向けた研究を続けていくことの重要性がはっきりした」と述べている。